アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードと並ぶ人気を誇っているのがダイナースクラブカード。世界で最初に誕生したクレジットカードとして、非常に高いステイタス性があるカードです。
プロパーカードの取得を考えている場合、アメックス・ゴールドとダイナースクラブカードで迷っているという人、結構多いんじゃないでしょうか。
ということで、この2つのカードの違いをそれぞれみていきましょう。
ダイナースクラブカードは、国際ブランドであるダイナースクラブが発行しているプロパーカードです。
ダイナースクラブは、「ダイナースクラブカード」と「ダイナースクラブプレミアムカード」の2種類のみしかなく、ダイナースクラブカードはアメックス・ゴールド級のステイタスで、ダイナースクラブプレミアムカードはアメックス・プラチナやセンチュリオンと並ぶ位置になります。
一番下のカードがゴールド級しかないというはスゴいですよね。さすがハイステータスなカードです。
ダイナースクラブカードは、利用限度額について一律の制限が無いことや(無制限ではないです)、食に関しての付帯サービスのクオリティが非常に素晴らしいなど、高い社会的信用がある人だけが得られるサービスがあるのがポイント。
長い歴史と高いステイタス性を誇っているのがダイナースクラブカードの特徴ですね。
アメックス ゴールド |
31,900円(税込) |
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ダイナース クラブ |
24,200円(税込) |
アメックス・ゴールドが31,900円(税込)なのに対して、ダイナースクラブカードは 24,200円(税込)。年会費は圧倒的にダイナースクラブカードの方が安いですね。
年会費を安くすませたい場合はダイナースクラブカードがお得になります。
アメックス ゴールド |
1枚目は無料、2枚目以降は13,200円(税込) |
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ダイナース クラブ |
5,500円(税込) |
家族カードの年会費を比較してみましょう。
アメックス・ゴールドは1枚目は無料で発行できるのに対し、ダイナースクラブカードは5,500円(税込)かかります。
夫婦2人で持つとすると、アメックス・ゴールドは31,900円(税込)、ダイナースクラブカードは29,700円(税込)。ダイナースクラブの方が若干安いですが、差はあまりないですね。
夫婦など家族2人で持つなら、どちらでも良さそうです。3人以上になってくると、ダイナースクラブカードの方がかなり安くなります。
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
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年齢 | 25歳以上 | 27歳以上 |
年収 | 400万〜500万 | 500万以上 |
それぞれのカードの審査基準をみてみます。
アメックス・ゴールドが25歳以上で年収400万〜500万円(推定)なのに対し、ダイナースクラブカードは27歳以上で年収500万円以上。ダイナースクラブカードの方が審査基準が厳しいのがわかります。アメックスよりも大人を基準としているカードということですね。
さらにダイナースクラブカードの場合、ただ年収が多ければいいということではなく、その人の社会的地位も判断材料になっているので、よりエグゼクティブな印象があります。
なので、審査基準に不安がある人はアメックスの方がいいと思います。アメックスの場合、一般カードであるグリーンがあるので、そちらを取得してグレードアップしていくのがオススメです。
アメックス ゴールド |
一律の制限はなし(会員によって違いあり) 始めは30〜40万くらいしか設定されないことも |
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ダイナース クラブ |
一律の制限はなし(会員によって違いあり) 始めから最低でも100万以上が設定されます |
カードの利用限度額を比較してみましょう。
アメックス・ゴールド、ダイナースクラブカード共には利用限度額に一律の制限はありません。とは言っても無制限で使える訳ではないです。その人の年収や利用状況、支払い実績などによってそれぞれ利用限度額が設定されます。
じゃあ、どちらも一緒なのかと言うとそうではないんですね。
アメックス・ゴールドの場合、利用限度額に一律の制限はないと言っても、最初はそもそもの限度額が低く設定されてしまいます。そこから実績を積み上げて限度額を高くしていく必要があるんです。
それに対してダイナースクラブカードは、入会の審査が厳しいこともあって最初から100万以上が設定されます。実績を積み上げることで、さらに高い限度額にしていくことももちろん可能。
高い金額をカード払いすることが多い人はダイナースクラブカードの方が便利ですね。
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
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国内 | ほぼ使える | ほぼ使えるがアメックスより若干不利 |
海外 | 北米では99%使える ヨーロッパでは使えないところもある |
使えないところもある |
それぞれのカードについて、使えるお店を比較してみましょう。
アメックス・ゴールド、ダイナースクラブカード共、JCBと提携をしているので、JCBが使えるお店であればほとんど使うことができます。なので、日本国内だと大体どこでも使えます。
ただし、すべてのJCB加盟店で使える訳ではなく、JCBと直接契約してるお店だったり、間に代理店が入ってたりすると使えない場合もあります。使えるのは9割くらいのようですね。
その他、JCB加盟店でアメックス・ゴールドは使えるけど、ダイナースクラブカードは使えないという場合が若干あるようなので、日本国内ではアメックス・ゴールドの方が僅差ですが有利かなと思います。
海外ではどうかというと、こちらもアメックスの方が使えるお店は多いですね。特にアメリカではアメックス・ゴールドの強さが際立ちます。
使えるお店の範囲で選ぶならアメックス・ゴールドの方がお得と考えていいのではと思います。
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
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国内 | 知名度は非常に高い | 知名度は若干低い |
海外 | 北米で特にステイタスが高い | ヨーロッパで特にステイタスが高い |
アメックス・ゴールドとダイナースクラブカード。どちらもハイステータスなプレミアムカードですが、知名度ではどちらが有利なのか比較してみます。
まず、日本国内。これはアメックス・ゴールドに軍配があがりますね。日本ではアメックスは誰でも知っている有名なカードなので、支払い時などにお店側も「おっ!」という反応になると思います。
対してダイナースクラブカード。日本では知ってる人は知っているというマニアックなカードという印象。審査の厳しさなどからするとダイナースクラブカードの方がステイタス性は高いんですが、日本では知らない人も多いというのが実情ですね。
では海外の場合はどうかというと、北米ではアメックス・ゴールド、ヨーロッパではダイナースクラブカードがそれぞれステイタス性が高いとみなされているようです。
北米に良く行く人ならアメックス・ゴールド、ヨーロッパに良く行く人ならダイナースクラブカードがいいのではと思います。
国内の利用だけという場合は、誰でも知ってるアメックス・ゴールド、玄人受けする通なカード、ダイナースクラブ。ここを基準に自分にあった方を選びましょう。
では、ポイントプログラムについてそれぞれ比較してみましょう。
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
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ポイント プログラム |
メンバーシップ・リワード | ダイナースクラブ リワードプログラム |
ポイント 付与 |
100円=1ポイント | 100円=1ポイント |
還元率 | 0.3~0.5% マイル1% |
0.4% マイル1% |
有効期限 | アイテムに1回交換すると無期限 | 無期限 |
アメックス・ゴールドのポイントプログラムは「メンバーシップ・リワード」、ダイナースクラブのポイントプログラムは「ダイナースクラブ リワードプログラム」になります。
どちらも100円のカード利用で1ポイントがたまり、1,000ポイントからアイテム等に交換することができます
還元率も似たような感じで、マイル交換だと1%と高還元率ですが、その他の商品への交換は3〜5%。アメックス、ダイナース共にポイントはマイル交換するのが一番お得になります。
有効期限はどちらも無期限ですが、アメックスの場合はアイテムに1回交換するのが条件となります。
ダイナースクラブは、「ダイナースクラブポイントモール」という会員専用のショッピングモールがあって、こちらを経由して楽天やYahoo!ショッピング、じゃらんなどを利用するとボーナスポイントがもらえるのがポイントです。
アメックスにも「メンバーシップ・リワード ボーナスポイント・パートナーズ」という特約店があって、こちらを利用するとボーナスポイントがもらえますが、高島屋オンラインストアやノリタケオンラインショップなど高級店がメイン。
日常の買い物などでポイントを貯めたい人は、ダイナースクラブカードが便利だと思います。
アメックス・ゴールド提携航空会社 |
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ANA、チャイナエアライン、デルタ航空、ヴァージンアトランティック航空、タイ国際航空、キャセイパシフィック航空、シンガポール航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、スカンジナビア航空、アリタリア-イタリア航空、フィンランド航空、エティハド航空、エミレーツ航空、カタール航空、エールフランス/KLM航空 |
ダイナースクラブ提携航空会社 |
ANA、ユナイテッド航空、デルタ航空、アリタリア-イタリア航空、大韓航空 |
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
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マイル 交換 手数料 |
年間3,300円(税込) | 年間6,600円(税込) |
ANA マイル 交換 手数料 |
「メンバーシップ・リワードANAコース」に登録【年間5,500円(税込)】 | ー |
年間移行 マイルの 上限 |
ANAマイル:8万マイル それ以外:上限なし |
ANAマイル:8万マイル それ以外:10万マイル |
どちらのカードもたまったポイントはマイルに交換するのがお得ですが、交換条件はそれぞれ違います。
まず提携航空会社ですが、アメックスが15社もあるのに対して、ダイナースクラブは5社のみ。アメックスの方が選択肢が多いのでオススメです。
ダイナースクラブのポイントをマイルに交換するには、「ダイナースグローバルマイレージ」に登録する必要があって、この登録料が年間6,600円(税込)。ちょっと高い印象ですね。
アメックスの場合も、マイル交換するには年間3,300円(税込)「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録するんですが、こちらは絶対ではありません。ただし登録しなければ2,000ポイント=1,000マイルになってしまうので(登録すると1,000ポイント=1,000マイル)、実質登録は必須になります。
「メンバーシップ・リワード・プラス」は年間3,300円(税込)なので、「ダイナースグローバルマイレージ」より割安。この点でもアメックスがかなり有利になりますね。
ただ、アメックスの場合、ANAマイルに交換するには、年間5,500円(税込)の「メンバーシップ・リワードANAコース」に登録する必要があるのがデメリット。「メンバーシップ・リワード・プラス」と合わせると8,800円(税込)が必要になります。
ダイナースクラブは、「ダイナースグローバルマイレージ」に登録するのみでANAマイルに交換できるので、ANAのみの利用であれば、ダイナースクラブがお得になりますね。
アメックス、ダイナースクラブともANAマイルへの交換は年間8万マイルまでになっています。
アメックスの大きなメリットのひとつが、ブリティッシュ・エアウェイズのマイルに交換できるということ。実はBAマイルでJALの特典航空券に交換ができるんですね。ANAマイル交換に5,000円かかるアメックス・ゴールドですが、JALなら年間3,000円で利用できるので、JAL利用者にはお得です。
ということで、総合的に考えて、マイル利用を考えるならアメックス・ゴールドがオススメだと思います。
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
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空港ラウンジ 利用 |
本人、同伴者1名が無料 国内28空港 海外1空港 |
本人のみ無料 国内外800ヵ所以上 (国内28空港) |
プライオリティ パス |
年会費無料で登録可 | ー |
空港ラウンジ利用について比較してみましょう。
どちらも国内は28空港で同じですが、海外の空港に大きな違いがあります。アメックス・ゴールドはハワイと韓国仁川の2空港のみに対して、ダイナースクラブはなんと800ヵ所以上。海外旅行や海外出張が多い人はダイナースクラブの方がオススメ。
ただし、ダイナースクラブカードは本人のみなのに対し、アメックス・ゴールドは同行者1名も無料になります。家族やカップルで旅行に行く人ならアメックス・ゴールドがお得ですね。
さらにアメックス・ゴールドは、国内外1,300ヶ所以上の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス・メンバーシップ」への登録が無料(通常は年99米ドル)で、年2回までは無料でラウンジを利用することが可能。
海外旅行は年2回くらいという人ならアメックス・ゴールドがオススメですね。
羽田空港(第3ターミナル)、成田国際空港、関西国際空港、中部国際空港
アメックス ゴールド |
自宅〜空港間の手荷物を1つ無料で配送(往復OK) |
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スーツケースまたは、スキー、スノーボード、サーフボード、ゴルフバッグ、縦・横・高さの合計が120cm以内で重量が20キロ以内までのもの | |
ダイナース クラブ |
空港⇒指定場所の手荷物を1つ無料で配送(帰りのみ) |
縦×横×高さ3辺の和が160cm、かつ重量が30kg以内の手荷物または段ボール箱 スーツケース・ゴルフバッグおよびスキー(1セット)は、160cm以内のサイズのみ |
海外旅行の際の手荷物配送を比較してみます。
アメックス・ゴールドは自宅〜空港間の荷物を往復とも配送してくれますが、ダイナースクラブカードは帰りのみになります。
ただし、ダイナースクラブの方が荷物の大きさや重量の上限が大きいのがポイント。
行きも配送して欲しい人ならアメックス、大きな荷物を配送してもらいたいならダイナースクラブといった感じでしょうか。
保険金の 種類 |
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
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付帯条件 | 利用付帯 | 自動付帯 |
傷害死亡 後遺障害 |
1億 (家族1000万円) |
自動:5,000万 利用:1億 (家族1000万円) |
傷害治療 | 300万 (家族200万円) |
300万 (家族200万円) |
疾病治療 | 300万 (家族200万円) |
300万 (家族200万円) |
賠償責任 | 4,000万 (家族4,000万円) |
1億 (家族2,000万円) |
携行品 損害 |
50万 (家族50万円) |
50万 (家族50万円) |
救援者 費用 |
400万 (家族300万円) |
300万 (家族200万円) |
海外旅行保険を比較してみましょう。
傷害死亡・後遺障害について、ダイナースクラブカードが自動付帯でOKなのに対し、アメックス・ゴールドは利用付帯が条件になっています。
また、賠償責任の金額もダイナースクラブの方が上なので、海外旅行保険はダイナースクラブカードが良さそうですね。
保険金の 種類 |
アメックス ゴールド |
ダイナース クラブ |
---|---|---|
付帯条件 | 利用付帯 | 利用付帯 |
傷害死亡 | 5,000万 (家族1000万円) |
1億 (家族500万円) |
傷害後遺 | 5,000万 (家族1000万円) |
1億 (家族500万円) |
入院 | ー | 日額5,000円 |
手術 | ー | 手術の種類に応じて5万、10万、20万 |
通院 | ー | 日額3,000円 |
では、国内旅行保険はどうかというと、条件が利用付帯というのは同じですが、金額がダイナースクラブの方が大きいのがわかります。入院等の保証もついているので、国内旅行保険もダイナースクラブカードの方が優秀になります。
ステイタスを求める人にとってポイントになってくるのが、プラチナカードやブラックカードへのグレードアップですよね。それぞれの上位カードを比較してみましょう。
ダイナースクラブカードの上位カードは「ダイナースクラブプレミアムカード」。こちらはブラックカードになるんですが、年会費は143,000円(税込)と、アメックスのブラックカードに比べるとかなりお得になっています。
ダイナースクラブプレミアムカードのすごいところは、マイル付与率が2%になるというところ。これは業界最高値の還元率になっています。
対してアメックス・ゴールド。上位カードは「アメックス・プラチナ(プラチナカード)」と「アメックス・センチュリオン(ブラックカード)」の2種類があります。
年会費はアメックス・プラチナが143,000円(税込)、アメックス・センチュリオンは385,000円(税込)。アメックス・センチュリオンはその他に入会金が50万円必要なので、非常にすごいカードであるというのがわかります。
ダイナースクラブプレミアムカードはブラックカードですが、クラス的にはアメックス・プラチナあたりに相当します。アメックス・センチュリオンじゃなくてもいいのでブラックカードを持ちたい!という人はダイナースクラブカードからプレミアムカードを目指すのがオススメです。
いやいや、将来的には最高峰のブラックカードを持ちたい!という人は、迷わずアメックス・ゴールドを取得しましょう。
アメックス・ゴールド、ダイナースクラブカード、それぞれメリットがあるので、どっちにするかすごく迷うところではありますね。
国内の知名度を優先するならアメックス・ゴールド一択になりますが、知名度は気にしないという場合ならば、自分の生活にあった方を選びましょう。
年会費の安さ、ANAマイルへの移行、海外空港のラウンジ利用、ヨーロッパ方面への旅行や出張、国内旅行保険の充実さといったことを重視するならダイナースクラブカード。
知名度優先、同伴者との空港ラウンジ利用、北米方面への旅行や出張、色々な航空会社へのマイル移行、JAL利用、手荷物往復配送といったことを重視するならアメックス・ゴールドがいいですね。